【衝撃事件の核心】8000万円の被害者も! セレブ交際クラブの実態は…「女性への欲の強さが仇」

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「セレブな女性が交際相手を募集している」。こんな甘い言葉を並べたうその広告をインターネットに掲載し、応募男性から預託金名目で現金をだまし取ったとして、警視庁が暴力団組員ら15人を逮捕した「交際クラブ」詐欺事件。この手の詐欺被害は年々増加しており、中には8000万円もの大金を詐取された被害男性もいた。この男性は産経新聞の取材に応じ、「まるでアリ地獄。途中で詐欺に気づいても引き返せなかった」と証言した。周囲に相談しにくい被害者心理につけ込んだ交際クラブ詐欺の実態を追った。

 

セレブ…実は「サクラ」

 

 「容姿、キャリア、年齢、性格にこだわり厳選されたセレブな女性ばかりです。また、恋愛と交際を真剣に考えており、精神的にも経済的にも余裕のある男性との素敵(すてき)な出会いを求めています」

 今回、詐欺容疑で逮捕された指定暴力団稲川会系組員、早川伸一容疑者(38)らの犯行グループが運営していた交際クラブ「アポロン」のホームページ(HP)には、こうした文言が並ぶ。HPでは「結婚」や「スポンサー」など3コースを紹介。入会資格は20~60歳の男性とし、入会金は「結婚」が10万円、「スポンサー」は無料などとコースごとに設定しているが、「不明な点についてはスタッフまでご相談ください」として、詳細は記されていない。

 警視庁組織犯罪対策4課によると、早川容疑者らは平成19年、インターネットやスポーツ紙、雑誌にこうしたうその広告を出すことから交際クラブを始めた。そのシステムはこうだ。

(1)応募してきた男性に電話などで、交際時に起きるトラブルの保証として預託金の支払いを要求。「預託金は交際が終了すれば全額返金される」とし、「交際に応じれば報酬がもらえる」と、男性側がもうかる“逆援助交際”の仕組みであることを強調する。

 (2)預託金を支払った男性には実際にセレブとされる女性を紹介し、高級レストランなどで引き合わせる。その際、男性に報酬として数万円が渡される。

 (3)その後、「相手の女性があなたを気に入った。女性は預託金を追加したので、あなたも追加してほしい」などと言って、さらに預託金名目で現金を引き出す。

 しかし、セレブとされる女性自身も、実は早川容疑者ら犯行グループの一員で、そのうち女性に会えなくなり、金も戻ってこない状況になる…。

 逮捕者の中にはセレブ役を務めていた34歳と59歳の女2人も含まれていた。

 逮捕容疑は、こうした手口で19~20年、埼玉県の30代の男性会社員と東京都の60代の男性会社員から現金計約600万円をだまし取ったとしている。

 しかし被害額は氷山の一角に過ぎない。

 捜査関係者によると、早川容疑者らは「アポロン」など3つの架空の「交際クラブ」を開設。広告を出した19年以降、全国約200人から、約10億円もの現金を荒稼ぎしていたという。

 

相談できず被害拡大

 

 こうした交際クラブ詐欺の摘発は以前にもあった。滋賀県警は20年9月、偽の交際クラブを運営し、男性らから現金をだまし取った詐欺容疑で無職の男(30)らを逮捕。大津地裁は今年2月、9人から計1億3000万円余りを詐取したとして、詐欺罪で男に懲役4年6月の実刑判決を言い渡している。

 同地裁が判決の中で「犯行手口には模倣性があり、社会に与えた悪影響は看過できない」と指摘するように、同様の詐欺被害は拡大の一途をたどっている。

交際クラブ詐欺の被害相談の統計を公表している名古屋市消費生活センターによると、交際クラブに関する被害相談は18年度に3件、19年度に8件、20年度に12件と増加。「500万円を振り込んだのに女性と会えず、担当者と連絡がとれなくなった」「女性と会えば5万円もらえるとのことで15万円を支払ったが、さらに50万円を請求された」などの相談が主だという。

 それでも、ある捜査関係者は「関係機関に相談に訪れる被害者はごく一部にとどまっているのでは」と推測する。「だまされたと気づきながらも、世間体を考えて言い出せない例が多いため」という。

 実際、「言い出せなかった」ことで、偽の交際クラブに8000万円以上の金を支払ってしまった男性もいるのだ。

 

まるでアリ地獄…「自殺も考えた」

 

 「まさか、まさかと思ううちにあんなことになってしまって。まじめすぎたのがあだになったのでしょうか…」。

 今回逮捕された犯行グループとは別の交際クラブで被害にあった50歳代の男性はこう証言する。

 男性は18年初めごろ、スポーツ新聞で、交際相手を募集する「交際クラブ」の広告を目にした。男性には妻子がおり、妻との関係も良好だった。しかし「女性と遊んだ経験が少なく、仕事上の緊張やストレスが和らぐきっかけになるかもしれない」という出来心から、「恋愛、割り切りコース」に応募したという。女性と食事をするなどの「交際期間」は12回という契約だった。

 まもなく男性の携帯電話に男から連絡があった。男は入会には50万円の預託金が必要としたうえで「預託金は交際期間が問題なく終了すれば返金されます」と説明。男性が50万円を支払うと、男の仲介で実際に女と会い、食事をしたという。結果として女は「サクラ」で男の仲間だったが、男性は気づかなかった。

その後も男からの連絡は続いた。「相手はあなたのことを非常に気に入った。交際期間を延長したいと言って預託金を600万円積んだ。あなたも半分の300万円を支払わないと会うことはできない」。男に言われるがまま、男性は預託金を積み増していった。しかし、入会から約1カ月後に「女性は仕事で海外に行った。今辞めたら返金はない」として、男は別の女を紹介してきたという。

 「何かおかしい」。男性はこの時点で詐欺の可能性を疑いはじめた。男に支払った総額はすでに1500万円。しかし、出来心がきっかけである以上、家族や捜査当局には相談できなかった。男性はだまされていることにうすうす気付きながらも、“交際”を継続するしかなかったという。

 「支払った金は自分自身で取り返す以外にないと思った。途中から女性と会うことはどうでもよくなったが、『ここで辞めたら返金されない』という男の言葉を信じるしかなかった」

 当時の心理状態について男性はこう回想する。男性は自分の預貯金を使い果たし、息子の通帳にまで手を出すようになった。

 「まるでアリ地獄のようでした。誰にも話せないし、金はかさんでいくわけですから。自殺も考えました」

 結局、相手が詐欺グループだと確信するまで約半年。支払った現金の総額は実に8000万円を超えていたという。

 「人間の弱点を巧みにつかれたとしか言いようがない。女にはめられたんじゃない。あのシステムにはめられたんだ」

 男性は取材に対し、何度もこう繰り返した。さらに「一度金を払ったら最後。誰もがだまされる。明日はわが身と思った方がいい」と付け加えた。

「報酬」あり得ず…心のすきに注意を

 

 捜査幹部はこうした交際クラブ詐欺について、多額の融資を装い、保証金名目で金を振り込ませる「融資保証金詐欺」との共通点を指摘する。いずれも「手続きをすれば得をする」と思わせるのが特徴で、支払った金が上乗せする形で戻ってくるなら-という心理を突いているためだ。

 被害拡大を防ぐためにはどうしたらいいのか。

 捜査幹部は「正規の結婚相談所などでも『預託金』を支払うケースはあるが、報酬をもらえるという投資のようなケースはあり得ない」と指摘。「女性と交際すれば金がもうかるということが現実にありうるかどうか。女性に対する欲の分だけ、つけ込まれる心のすきがあるのではないか。金を振り込む前にもう一度、よく考えてほしい」と警告している。

常識的に考えてわかるでしょ。。。と思いますがそんな常識さを持ってないピュアボーイが毒牙にかあるのですね。
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午後 08:55